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企業買収・出向経験を経て、事業会社の執行役員として事業経営に参画。目指すのは「絶対的安心感」


吉村 武志 Takeshi Yoshimura(5G事業部 Sharing Design株式会社 出向 部参事)
吉村 武志 Takeshi Yoshimura (Sharing Design株式会社 執行役員管理部長)

​年月

これまでのキャリア

2006年4月

新卒で住友商事入社。資源・エネルギー・化学品分野の投資支援・商取引審査

および事業開発業務に従事。

2011年 7月

ブラジル鉄鉱石事業会社の戦略企画部隊へ出向。

2016年1月

帰国後、資源・エネルギー及びインフラ(電力・物流等)分野の投資支援・商取引審査業務に従事。

2021年10月

5G事業部に異動。同年2月に設立した新規事業会社Sharing Design㈱へ、執行役員管理部長として出向。


ビジネスマンとしての基礎を固めたい。新卒でリスクマネジメント部を希望



大学では、国際政治や国際法に興味があり、当初は、貧困や紛争解決等の国際公共政策を学ぶために大学院進学を検討していました。省庁勤務の先輩からの「政策は現実を踏まえないと机上の空論になる」との助言もあり、大学3年生でカンボジアでの公共事業に関わるボランティアに参加。そこで、「継続可能な取組みであること」の難しさ・重要性を感じました。これをきっかけに、継続可能な仕組みをビジネスを通じて構築することに興味が生まれ就職活動を始めたのですが、「人と人とのキャッチボール」を重視したコミュニケーションがとれたと感じた住友商事の面接が心地良く、入社を決めました。


吉村 武志 Takeshi Yoshimura(5G事業部 Sharing Design株式会社 出向 部参事)

入社数か月前、配属面談を控えてまだ希望が決まっていない頃、同じ大学卒の先輩から、投資支援業務や商取引審査関連業務といった、当社におけるリスクマネジメント部の業務について教えて頂きました。


リスクマネジメントと言う仕事はこの時初めて聞いたのですが、社会人としての基礎を固めた上でキャリアを積み上げていきたいと考えていた私には、ビジネスの基本になる法務や会計など、間口広く学びながら社会人のスタートを切ることが出来そうな点が魅力的で、「その先もずっと生かせる基盤を作れるのではないか」と感じ、リスクマネジメント部への配属希望を出しました。





充実した研修・育成制度に支えられた新人時代。1年目には「殻を破る」忘れられない経験も



入社後は、資源エネルギー事業の権益買収などの、いわゆる上流ビジネスの投資支援業務からスタートしました。案件の推進サポートだけではなく、リスクが過大と感じる場合には、参画条件を変えないと賛成出来ないと意見具申するなど、前進か撤退かといった二元論ではない視点で、案件を推進するためのサポートを意識しました。


営業の方をはじめ、関係者と喧々諤々議論しながらビジネスを作り上げる伴走者的な仕事に日々従事し、自分なりに全力投球で案件に対応する中で、少しずつ認めて頂き、自分自身も出来ることが増えていくことが感じられ、終始楽しんで仕事をしていました。とはいえ、新卒入社でリスクマネジメント部に配属された当初は、自分が本当に会社の、担当ビジネスの役に立っているのかと、悩むことも多々ありましたね。

吉村 武志 Takeshi Yoshimura(5G事業部 Sharing Design株式会社 出向 部参事)

そのような中では、如何に着実に知識・経験を積み上げていけるかが大事になりますが、今振り返っても、研修・育成の仕組みは充実していました。例えば、全社での入社時研修に加えて、投資管理実務等のリスクマネジメントや法務関連などの研修プログラムも組まれており、ビジネスの基礎を学ぶ上で、非常に有意義でした。重ねて当社には「指導員制度」という、指導員及びプロモーターがついて、日々のOJTの中でもテーマを持たせながら、掘り下げて勉強させていく制度があります。


そのように一対一でメンター的な人がつき、その時々のレベルに応じて課題を提示しながら育ててくれる。これらの充実した制度には、とても心強く支えて頂きました。


忘れられないのは、入社1年目の秋に担当した案件です。当時とても懇切丁寧に指導してくださる尊敬する上司が、海外の事業再編の現場サポートのために長期海外出張されることになり、日本側では私が、リスクマネジメント部の窓口的な役割を担うことになりました。せっかくの機会だからと、当時のチーム長以下上司が組んでくれた体制ですが、その方と、いわば対面の立場でやり取りすることになり、「この人に意見するからには相当勉強した上で、腹をくくらねば」と感じた、一つの殻を破る経験として、とても印象に残っています。




事業会社の執行役員として未経験分野も経験。これからもキャリアの幅を広げていきたい



入社6年目に、ブラジル鉄鉱石事業の買収に関与し、買収完了後は、対象会社へ出向しました。合弁会社立ち上げ初期で、意思決定ルールなども構築過程にある中、戦略企画部といういわば「何でも屋」的部署で、他組織からこぼれそうなボールを拾いながら、事業のボトルネック要素を洗い出し、解決策を検討・提案、長期計画作成を主導するといった業務を担当しました。


長期計画には、有限な資源を採掘する順序とコスト、プラントでの処理方針、製品品位、出荷コストなど、事業にまつわるあらゆる情報を落とし込む必要があり、情報の収集・整理が重要になります。必要な情報の収集と咀嚼のために、鉄鉱山の現場に足繁く通い、プラン作成が事業に及ぼすメリットも説明しながら、全社の各部隊の協力を得て計画をまとめ上げるのは大変でしたが、かけがえのない経験になりました。


ビジネスの全体像を捉え、定量的にも見える化していく上では、リスクマネジメント部で間口広くビジネス全般を見渡して、計数面や、交渉・契約書のポイントを効率よく押さえる視点など、幅広く学んできた経験が、大いに役立ちました。


ブラジルでは、鉱山に通い、現地の技術者と議論したり教わったり、悩みがあれば相談したり一緒に悩むと同時に、すぐ傍では重機が鉄鉱石を採掘し運搬するような、まさに事業の最前線にいることを実感して過ごすことが出来る日々でした。自分の提言が少しずつ形になり、事業に僅かながらでも影響するのを目の当たりに出来る環境は、すごく楽しかったですし、逆にそういう環境だからこそ常に自身の価値を問われているヒリヒリ感みたいなものもありました。



日本へ帰国後、今度はインフラビジネスに携わることになりました。物流事業や発電事業などの投資支援業務を担当しましたが、インフラ事業は20年などの長期契約を入口でしっかり作り上げて始めるビジネスが多く、リスクの見落としがないか、計数の厳密なチェック、また、契約書を読み込む力も磨かれました。対象のビジネスを一番理解している営業の方々と腹を割って議論し、教わりながらも意見し、同時に、法務部隊や経理・財務部隊にもアドバイスをもらいながら検討を進めます。当社では、各分野に専門部隊があり、優秀な「先生」からアドバイスを頂きながら、ビジネスに幅広く関わることが出来ます。それはリスクマネジメント部隊の特権ですね。



吉村 武志 Takeshi Yoshimura(5G事業部 Sharing Design株式会社 出向 部参事)

その中で、私はやはりブラジル時代の4年半、事業現場を肌で感じながら仕事をした経験が、自身を大きく成長させてくれたと感じていました。そのため、社内公募を利用して、大手携帯キャリアに基地局のシェアリングサービスを提供する新規事業会社であるSharing Design(株)へ、執行役員管理部長として出向。経営会議等での検討・方針議論から、日々の経理・人事労務管理等まで、キャリアの幅を深く・広く積み上げるための経験が出来ていると感じています。


立ち上げ期の事業ですので、皆が同じモメンタムで事業拡大へ全力で突き進むことも大事ですが、同時に、冷静に3年後5年後も見据え、後に続く人達に残すべきものと残さざるべきものを、責任を持って考えることも、現在の職務で意識していることの一つです。一つひとつの意思決定に責任を持って臨む。これは、ブラジル時代に見てきたことも影響していると思います。


私は、突破力・推進力と冷静な分析・判断能力を有し、「困ったときはあいつに相談すれば何とかなる」と言われるような、絶対的安心感を周囲に与えられるビジネスマンになりたいと思っています。出来ることや引き出しが多ければ多いほど、自分のプレースタイルを時と場合によって変えられる。そのために経験の幅と深さ、自分に出来ることをもっと広げていきたいと考えています。


入社して以来、そういう頼れるスーパーマンのような先輩たちを何人も見てきたので、自分もそこを目指したい。そのために挑戦出来る様々な機会に感謝し、それを活かしながら「営業か管理か」といった二元論ではなく、その時々に必要な機能を提供し、役割を果たせる「総合力の高いビジネスマン」を目指して、日々研鑽していきたいと思っています。



吉村 武志 Takeshi Yoshimura(5G事業部 Sharing Design株式会社 出向 部参事)


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