top of page

営業から全社視点でビジネス感覚を磨けるリスクマネジメント部へ転身


三橋 伊織 Iori Mitsuhashi
三橋 伊織 Iori Mitsuhashi (リスクマネジメント第五部)

​年月

これまでのキャリア

2014年4月

住友商事入社。

金属事業部門 ラインパイプ事業部 アライアンスチームにて、Shell向け鋼管長期契約を担当。


2016年5月

​​同事業部プロジェクトチームへ異動。ロシア/South Stream Projectを担当。

2016年11月

金属事業部門 輸送機材事業部 軌道チームに異動。

東南アジア・中東・アフリカ向けの鉄道資機材輸出を担当。

2019年10月

同事業部門 輸送機材事業部 米州チームに異動し、米国・カナダ・メキシコ向けのレール輸出ビジネスを担当。

2022年10月

リスクマネジメント部に異動。

食料関連事業のサポート業務を、サブリーダーとして担当。


新人時代は営業部署配属。若手のうちから巨大プロジェクトに関わり成長の機会に恵まれた


大学での専攻は教育学部でしたが、OBが主催する講演会で「この国のために」という言葉に感銘を受けて以来、将来は「日本のために貢献出来ることをしたい」と考えていました。

そこで一度は官僚の道を考えた時期もありましたが、「ビジネスの中心に居たい」と興味を持ち、ご縁があった当社へ入社しました。


入社当初は、オイルメジャーのお客様向けに、石油パイプライン用鋼管の営業を担当しました。価格設計や客先との交渉・契約、物流手配から出荷実務と、営業は商取引に係る業務全てに責任を持たなければなりません。客先の来日対応もスコープに入ります。国内の製鉄所に何度も訪問させて頂き、実際の製造現場を見ながら、現場で働かれる一流のエンジニアや品質管理の方々から話を聞くことで、「モノをつくる現場」を学ぶことも出来ました。


営業の取引先は、大手企業のベテランの方ばかりでしたので、中途半端な仕事をすると相手にもしてもらえません。ある程度厳しい環境に身を置いて、営業としての在り方や、「モノの売り買い」や「収益をあげるということはどういうことか」という、商社の基礎・基本を学びました。




実は英語が殆ど出来ずに入社したのですが(苦笑)、入社以来、一貫して海外向け輸出ビジネスを担当させて頂きました。1年目で初めて一人で海外出張に行ったのが、シンガポールでのクレーム対応でしたが、取り敢えず目の前のことをやるしかない、という状態でした。現場が忙しい中、客先の機材が壊れてしまい、離れた場所にあるよろず屋のような店に修理に行く事になったのですが、行きはバイクの二人乗りで、帰りは店舗の三輪オートの荷台に体育座りをした状態で移動したことは、とても印象に残っています。現場への近さを感じました。


入社して2年経つ頃には、ロシアのSouth Stream Projectを担当しました。これは、ロシアとヨーロッパの一部地域を結ぶ石油パイプライン建設プロジェクトでしたが、当時のロシア・ウクライナを巡る国際情勢の中で、日本の大手製鉄会社や他の総合商社と共に、自分も出荷実務から債権回収まで広く関わりました。政府高官と当社役員との交渉のセッティングや、保険会社への説明資料の作成など、業務は多岐にわたりました。その後も東南アジア・中東・アフリカ・米州向けの鉄道のレールの輸出営業にも従事し、合計30カ国以上とビジネスで関わりました。時には自分自身で契約を取り付けるために出張することもあり、10カ国以上を訪問させて頂きました。


思い出深いのは、2020年にメキシコの巨大公共事業案件を受注したことです。当初は案件の受注難易度の高さから、周囲の理解もなかなか得にくく、現地のナショナルスタッフと自分の3人で「どうやったら受注出来るか」と、毎日議論していたものが、最終的には巨額な受注につながり、個人的に非常に多くの学びを得ることが出来ました。


若手の内から、金額規模の大きな案件を任せてくれる風土があり、これが若手社員の成長の礎になっていると感じています。




新たな武器となる知識・スキル、そしてバランス感覚を求めて、リスクマネジメントの世界へ



こうして公共インフラ事業のプロジェクト案件から、数十年にわたる長期取引の商売も経験させて頂き、商材の市況に支えられたこともあって、自身の担当分野における営業については、多少の自信を持てるようになりました。しかし同時に、当時の自分の限界というか挫折を感じるようにもなっていました。


営業として現場に関わる中で、ビジネスは、本に書いてあるような綺麗な環境の中で進むことはなかなかありません。周りの先輩含め、皆、1円でも多くの収益を上げようと、日々ギリギリのところで勝負していますが、特に鉄鋼のような成熟したビジネスは、取り巻く外部環境の厳しさも日に日に増しています。その中で、皆がゲームチェチェンジャーとなれるような一手を打とうとしていますが、当然ながら、簡単なことではありません。自分が尊敬する先輩方ですら、答えを模索して日々悪戦苦闘している姿を見た時、自分が先輩方と同じ道を進むのでは、全く新しいビジネスモデルを生み出せる存在になれるとは、到底思えませんでした。


そこで、「自分にも何か武器になる知識・スキル、そしてビジネスにおけるバランス感覚が欲しい」と思い、これまで営業部で築いてきた人脈や信用を一度横に置いて、一から学び直そうという気持ちで、社内公募を通じてリスクマネジメント部へ異動希望を出しました。




営業だけが稼ぐ時代ではない。リスクマネジメントには、自分の仕事が利益に直結する面白さがある



リスクマネジメント部においては、青果関連の事業会社の管理サポートと投資関連の審査・サポート意見具申をメインに行っています。リスクマネジメント部に求められている諸々の社内申請のチェックなどはもちろんですが、部内の活躍している人は、社内コンサル的な立場で、主体的に仕事を取りに行き、会社にどれだけ貢献出来るかを考えて動いています。


営業部時代は、担当業務のスコープが比較的限定されており、与えられた持ち場の中で、どれだけ深堀して、そこから収益を上げられるかが、担当者の腕の見せ所という側面がありました。それに対してリスクマネジメント部では、担当者のカバー範囲がとても広い。営業と同じような自由度がありながら、全体を俯瞰した動きが求められるので、自分が9年間、営業でやっていた事の社内的な位置づけやクオリティも客観視出来ました。


収益を上げるということは、営業が案件を成約させるということだけではありません。当社としてのリソースを最大限活用して企業価値を高める上で、事業会社の成長戦略や新規投資は不可欠であり、我々の業務で、会社の収益に貢献出来る大きなチャンスをもつと同時に、それだけの責務を負っていると思います。


今後、もし自身にビジネスのアイデアが生まれ、それを実行したいと思ったとしても、それは営業部にいないと出来ないことではありません。そのアイデアに自信があれば、会社にどんどん提案していけば良い。今は、「0→1(ゼロワン)チャレンジ」という社内ベンチャーを立ち上げる機会もあり、当社の仕組みもどんどん変化しているように思います。


自分は将来、0→1も1→100も出来るような経営人材を目指したいと思っています。そのためには、今の何倍も、足腰の基礎から鍛えなければならない。その意味でも、心から尊敬出来る仲間に恵まれたリスクマネジメント組織は、最高の環境だと思います。




bottom of page