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海外駐在や育児休業を経て思うのは、リスクマネジメント部で得られるスキルの普遍性


本田  聡子 Satoko Honda(リスクマネジメント第二部 部長付)
本田 聡子 Satoko Honda(リスクマネジメント第二部 )

​年月

これまでのキャリア

2009年4月

新卒で住友商事入社。農薬・炭素ビジネスのトレード審査、投資管理等に従事。

2012年 6月

会社の研修制度で、リスクマネジメント部における中国語学研修生として北京へ語学留学。

2013年6月

上海住友商事駐在。化学品・輸送機・インフラ各事業のトレード審査、投資管理に従事。

2015年6月

帰国後、金属総括部(現リスクマネジメント部)にて、主にアジア圏のスチールサービスセンター事業支援、自動車鋼管事業の新規投資案件を担当。翌年、配偶者の海外転勤に伴い退職。

2018年9月

帰国後、再雇用制度で住友商事再入社。リスクマネジメント部にて、無機化学品・農薬・アニマルヘルスケア関連各事業の投資管理に従事。(途中、ニ度の産前産後・育児休業を取得。)

2022年10月

復職と同時にリスクマネジメント部署内異動。全社ポートフォリオ管理の施策であるFPP制度の管理運営、社内ルールの策定管理、開示関連対応等に従事。


部活で感じた「組織・チームで働く面白さ」を求めて就職活動。チームで大きな課題に挑める商社へ新卒で入社



大学の専攻は社会心理学だったのですが、生活の中心にあったのは、ラクロス部の活動でした。部活動を通じて、組織・チームでチャレンジしていくことの面白さを感じていたので、卒業後は「組織の中で、大きな課題にチャレンジ出来るような仕事をしたい」と思い、総合商社を中心に就職活動を行い、当社に新卒で入社しました。


入社当初は、資源・化学品総括部(現在のリスクマネジメント部)に配属となり、化学品の営業部署を担当しました。トレードビジネスの審査業務に携わりながら、事業投資に関して営業部をサポートする業務、具体的にはM&Aや新会社設立、出資先事業会社の業績管理や経営サポートに従事しました。


私は、リスクマネジメント部の仕事は、営業部や事業会社に対して、ソリューションの提案をしていく仕事だと考えています。個々のビジネスや会社の現状を把握し、より価値を高めるための提案をするにあたっては、業界理解に加え、会計・税務・法律・人事制度等、広く多岐の分野にわたっての知識が必要です。そのため、入社後数年間は、知識も経験も浅い自分が、どこまで役に立てているのかと自信をもてないこともありましたが、裏を返せば、若い内から仕事を任せてもらえる環境だったと思います。


2年目には、初めての海外出張で、中国(広州)の事業会社へ出張し、その会社の事業計画策定に関わりました。当社が期待する利益水準を達成するために、どのように事業を改善したら良いのか。経営者と営業部の担当者と共に、適切な在庫水準や販売先の選定など、さまざまな側面から検討しました。営業部の築いてきた事業会社との良好な関係をベースに、関係者で膝を突き合わせ、フランクに議論を交わし方針を決定していくことに、とてもやりがいを感じました。



中国駐在後、家族の転勤で一度退職。離れたことで気付いた当社の良さ



リスクマネジメント部では、定期的に若手社員を語学研修生として派遣しています。私は元々中国の歴史に興味があったことと、入社して初めての出張で広州を訪れた時に、街に溢れる人々のエネルギーに魅了されたことから、是非この国で生活し、キャリアを積んでみたいと思い、希望して中国に渡りました。


研修1年目は北京の大学で中国語を学び、2年目・3年目には上海のオフィスに駐在しました。海外のオフィスは東京本社に比べて規模が小さいため、同じリスクマネジメント部の仕事でもカバーする担当業界が広がり、幅広い経験を積むことが出来ました。また、同僚も上司も中国人という環境は、日本で当然のように行ってきた自分の働き方を見直す機会にもなり、とても刺激的な日々を送ることが出来ました。


任期を終えて日本に戻ってからは、自動車向け鋼板・鋼管事業を行う営業部の担当となり、新規M&Aや事業会社の管理業務に携わりました。主に東南アジア地域を担当していたので、タイ・インドネシア・シンガポール・インドに出張する機会もありました。


本田  聡子 Satoko Honda(リスクマネジメント第二部 部長付)

この頃には後輩社員も出来て、任される仕事量も徐々に増えていましたが、配偶者のメキシコ転勤が決まったため、帯同のために一度退職することを決めました。メキシコで第一子を出産し、新たな生活も楽しみましたが、同時に感じたのは、それまで自分の働いてきた環境が、いかに恵まれていたか、ということでした。新卒入社以来、一緒に働いてきた上司、先輩、同僚たちは優秀な人が多かったですし、相手の立場を考慮して動くことの出来る、温かい人ばかりでした。一旦会社を離れてみて、あらためてその素晴らしさに気づかされました。そのため、帰国後にどこで働くか、何をするかと考えた時、自然と再雇用制度を利用した再入社へ、気持ちが向かいました。当時、周りに子育て中の社員も多くいましたので、育児との両立もイメージが出来ました。


第二子、第三子の育児休業明けは、短時間勤務制度を利用しています。また、現在は配偶者が海外に単身赴任していることもあり、家事代行やベビーシッター等の外部サービスも色々と利用しています。当社には社員であれば利用出来る育児コンサルタント制度が有ります。仕事に集中出来る環境を整えるにあたっては、この育児コンサルタントに相談し、子どもたちを同じ保育園に入れるための策を練ったり、家の周りで活用できそうな家事・育児サービス等を調べたりする手伝いをしてもらいました。おかげさまで、物理的なハードルには、これらの外部リソースも活用して対処をしています。一緒に働くメンバーに対しては、自分の手の動かせる時間帯・反対に機動的な対応の難しい時間帯、また抱えている業務の繁忙状態等を、適時、伝えるように心掛けています。自分も周囲も気持ち良く仕事に取り組むために一番大切なのは、密なコミュニケーションだと感じています。




リスクマネジメント部で得られるスキルは普遍。将来は、異なるフィールドでの業務にも挑戦したい



入社当時を思い返すと、私自身が商社パーソンに抱いていたイメージは、「鉄の人」とか「小麦の人」とか、何かひとつの商材・業界のスペシャリストであることでしたが、入社以来一貫してリスクマネジメント業務を担当して来て感じることは、リスクマネジメント部で培ってきた知見は、「今後、どの業界・どの商材を扱う仕事に就いたとしても活用出来る『普遍性がある』」ということです。業界が異なれば、異なる部分も無論ありますが、リスクマネジメント部の業務には、ビジネスを行うため、会社を運営するために不可欠な要素がたくさん含まれていると思います。異動や休業を挟んで、担当する部署や業務の範囲が変わっても、生かすことの出来るスキルだと実感しています。


現在は、従来の営業部署サポート業務から少し離れ、全社のポートフォリオ管理を支える制度の設計・運営、投資関連ルールの策定・管理等の業務を担当しています。個別の事業のみではなく、会社全体への影響を考えながら取り組むべき仕事が多く、正確性や公平性といった側面でのプレッシャーもあり、チャレンジングな業務だと感じてます。所属しているチームには、キャリア採用の同僚も多いため、彼らの多様な経験や専門的な知見、アドバイスも得ながら、会社全体の投資及びポートフォリオ管理の高度化に貢献出来るよう、まずは目の前のことにしっかり取り組んでいきたいと考えています。


そして、もう少し家庭とのバランスがとりやすくなった将来的には、今までの経験を生かし、営業部や事業会社といった、これまでと異なる環境での仕事にも挑戦してみたいと考えています。


本田  聡子 Satoko Honda(リスクマネジメント第二部 部長付)


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